春から受験生になる中学生たちの多くは、4月頃になると重い腰を上げて受験勉強を開始する。
しかし、その勉強方法はひどいもので、たいていは学校や本屋で買った太い参考書を1ページ目から解き進めようとするのだ。
実際、私自身ですら中学時代はこのようなひどい勉強法を続け、受験を大失敗した経験がある。

さて、こんな勉強方法を続けるとどうなるか?
たいていは50ページも問題集を解く頃になると、受験勉強に息切れし、参考書の分量に飽き飽きして放り出してしまうのだ。
ところが、中学数学で最も重要かつ受験で出題されやすい内容は、参考書の最後の50ページに集中していたりする。
要するに、最初の50ページをこなしたところで、結果に直結しないことが多いのだ。
また、仮に参考書を最後のページまでこなせたとしても、分量が多すぎて最初の方の内容をすっかり忘れていたりもする。

来年高校受験をする中学生たちには、このような誤った勉強方法へと道を踏み外さないよう、春頃に取り組むにあたり最適の参考書の種類や勉強方法について解説したいと思う。
受験を成功へと導くために、参考にして頂ければ幸いだ。




高校受験で春(3月,4月,5月)に取り組むべき中学数学の参考書と勉強法

ポイント1.春頃に行われる実力テストや模擬試験を直近の目標とする

受験勉強を始めるにしても、「1年後の入試で志望校に合格する」という目標はあまりに遠すぎて実感がわかない。
そこで、中間テスト後くらいから学校や塾で順次行われる実力テストや模擬試験で得点することを直近の目標にするとよいだろう。
これらのテストは、このまま勉強を続けた場合、志望校に合格できそうか無理そうかを判断するための指標となる。
もちろん、学校や塾での三者面談の話題の中心ともなり、定期テストと並んでしっかりと取り組んで損のない重要なテストとなる。

また、このテストでは、たいてい今までに習った中学数学の大部分が出題範囲となる。
これまでに定期テスト対策として行ってきた、“2週間前くらいから真剣に勉強を始める”ような勉強法ではとても間に合わない
そのため、あらかじめ長期的な計画のもと勉強を進めていく必要がある。

ポイント2.まずは中1・中2数学の復習を簡単に

そこで、まず取り組むべきは、この実力テストに出題されるであろう中1・中2数学の全内容を復習することである。

もちろん常識的に考えて、じっくりと復習を行った場合、試験日程までに復習が終わるはずもなく、まともにやれば半年近くかかることは明らかである。
しかも、ただでさえ範囲が広いのに、5教科全てを勉強しなければならない。
これに加え、スケジュール上直前に定期テストが行われることも多く、十分に対策時間が確保できないことが多いのだ。

したがって、この時期には中1・中2内容をごくごく簡単に、習った当時の内容を思い出す程度でいいのでサラッと復習することである。

この際に大活躍する問題集が、「中1・2の総復習(数学)」などの薄っぺらい復習用問題集である。

5教科で受験することが確定している場合や、中2までの内容にそこそこ自信がある場合は、「中1・2年5科の完全復習」など、5教科の内容が1冊にまとまった復習用問題集を使うのもおすすめだ。

これらの問題集の表紙には「10日でできる」などと宣伝文句が書かれているが、これを誇張と受け取ってはいけない。
実際にこの復習は、春休みなどを利用して、とにかく時間をかけずに1週間程度でさっさと終わらすべきなのである。
間違ってもこの段階で太い参考書などに手を出してはいけない。
そんなことをすれば、上述したように、サボらず毎日勉強しても復習だけで半年以上かかり、実力テストまでに全く間に合わないであろう。

以上で述べた内容は高校受験における常識ともなっている。
それゆえに5月頃にもなると受験生たちが薄めの問題集を買い漁ることとなり、Amazonでも在庫切れが多発する。
できれば3月頃には買い揃えておくことをおすすめしたいし、買い遅れてしまった場合は見つけ次第早めに購入することをおすすめしたい。



ポイント3.復習が完了したら計算分野を完成させる

中1・中2内容の総復習がざっと終わり次第、計算分野を重点的に固めていくことをおすすめしたい。

というのも、計算力は中学数学のあらゆる分野・問題で必要とされる能力である。
いくら応用問題で正しい発想ができたとしても、計算が素早く正確に行えなければ問題演習でも試験本番でも正解が出せないのだ。
したがって、応用問題の練習に移っていく前に、まずは計算力をしっかり固めておくことが理想なのである。

また計算問題は、何をしてよいか分からなくなることが少ないため、挫折しにくい。
要するに、受験を始めたばかりの受験生にとって、とにかく取っつきやすいのだ。

計算力の強化にあたりおすすめしたい問題集が、「高校入試突破計算力トレーニング」である。

この問題集の特徴は以下の記事で詳しくまとめているのでそちらを参照していただきたい。

とにかく、計算を素早く正確に行うためのテクニックを網羅した問題集である。

この問題集を活用して、中2までの計算を完璧にするとともに、中3の計算分野を先取りして学習しておくのもおすすめだ。
というのも、中3で1学期に習う内容は計算分野ばかりである。
この時期に計算分野をしっかり固めておくことは、直近の定期テストの結果にもつながる。
もちろん、公立高校を志望する場合などはこの定期テストの結果が内申点として受験でも必要になるため、間接的にも受験対策につながり、勉強の効率が非常に良いのである。


ポイント4.集団塾に通い始めるのは3月頃が最適と考える

春頃の時期についての注意点として、高校受験の対策のために集団塾に入ろうかと検討している場合は、3月中にさっさと入塾することをおすすめする。

というのも、集団塾で行われる中3の授業は2学期までに全ての内容を終わらせることを目標としている場合が多く、学校に比べて進度がかなり早い。
6月とか9月とかの中途半端な時期に集団塾に入ろうと思っても、学校で習っている分野の1,2分野先の授業をしていることが多い。
つまり、途中から参加しても、授業が意味不明でまともに内容が理解できないことが多いのだ。

そうなってしまった場合は、スタディサプリの中学講座 などを併用して習わなかった分野を予習しつつ集団塾に参加するか、集団塾は諦めて個別指導塾や家庭教師を使って受験対策をするほか無いだろう。

いずれにしても、集団塾に通いたい場合、3月の春期講習に参加するか、春期講習後の通常授業に参加するのがベストタイミングなので、この機会を逃さないよう注意して頂きたい。



ポイント5.トップ校を目指す場合は、さっさと中3数学を終わらせるべき

以上は一般的な受験生についての対策だったが、日本有数のトップ校を目指す場合はまた状況は違ってくる。
トップ校を目指す場合は、「チャート式中学数学」などを使ってさっさと中3数学を終え、いち早く受験対策に移行していく必要がある

目標としては、5月に「日々のハイレベル演習」が発売され次第、これに取りかかれるようしっかり準備を行っておくことだろう。
この問題集の詳細については次の記事を参考にして頂きたい。

ただし、「日々のハイレベル演習」の難易度はかなり高い。
トップ校を志望してはいるものの、あまり数学には自信が無い場合などは、3月・4月にそれぞれ発売される「レベルアップ演習」「Highスタンダード演習」に取り組むとよいだろう。





夏に入ったら・・・

以下の記事を参照。

【中学数学】高校受験で夏(6月,7月,8月)に取り組むべき参考書と勉強法




担任との面談で第一志望はあきらめるよう告げられた

模試でなかなか結果が出せなかったのだ。

僕は、母と家庭教師の先生の3人で1時間近く話し合い・・・

 

母が部屋から出ていった後、T大生の先生は僕に確認した。

「覚悟はあるか?」

そうして先生は、彼自身がかつてどん底から這い上がることが出来た ”勉強法” をゆっくりと打ち明けはじめた。

残り3ヶ月、僕は最後の望みを託して、勉強に打ち込むことを心に誓った。

ーーー

合格発表の日、掲示板の前で僕は母に電話をしていた。

「結果は・・・」

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