本屋を覗けば、基本の復習問題集や難問の解き方を解説する参考書など、様々な数学解説書が販売されている。
しかし、結局のところ入試で問われやすい問題は何なのか?
入試対策で、数学ばかりに時間をかけるわけにはいかない。
とにかく、手っ取り早く入試に出やすい応用問題だけを効率よく習得していきたい。
そんな受験生にはこの「入試によくでる数学(有名高校編)」をおすすめしたい。
この参考書は、その名の通り入試に出やすい問題を221テーマに絞って解説した問題集である。
難問・奇問は排除されており、入試出題された場合に得点したい良問が厳選されている。
まさに、受験勉強の時間対効果を追求した問題集となっているのである。
目次
入試によくでる数学(有名高校編)の特徴・評価まとめ
難易度 | ★★★★☆ | 入試仕上げレベル(偏差値65以上) |
問題数 | ★★★☆☆ | 221問 |
内容 | 例題を通して解き方を学ぶ問題集 | |
ページサンプル | なし | |
使用開始時期 | 中3以降 | |
楽天での評価 | ★★★★★ | 星4.9 ⇒口コミ |
Amazonでの評価 | ★★★★☆ | 星4.5 ⇒口コミ |
入試によくでる数学(有名高校編)の難易度と到達レベル
入試によくでる数学(有名高校編)で扱われている例題や類題の難度は高く、単純な計算問題などはほとんど扱われていない。
名前の通り、掲載されている問題はハイレベル私立高校の入試過去問から採用されており、かなりやりごたえがある。
偏差値が60以下の高校を受験する場合、解けなくてもよい問題ばかりなので、こちらではなく「入試によくでる数学(標準編)」を使用することをおすすめしたい。
「難しい」とは言っても、例題の解説は丁寧で、例題を理解した後に無理なく類題トレーニングに進んでいくことができる構成になっている。
高校への数学シリーズなどの「さあ解いてみろ」と言わんばかりの突き放すような難易度とは対照的だ。
本書がマスターできれば、模試の偏差値は70を超えるはずだ。
難関高校の入試本番でも、得点すべき問題での取り逃がしは無くなるだろう。
入試によくでる数学(有名高校編)のページ構成
入試によくでる数学(有名高校編)には、221問の例題が掲載されている。
これらの例題が各ページの上部分に掲載され、例題の考え方や解法が中段に詳しく書かれている。
下段には例題と同じ考え方で解ける類題が2~4問程度掲載されている。
類題は別冊解答に詳しくまとめられている。
構成は入試によくでる数学(標準編)とまったく同じ。
標準編が気に入った場合は同じ形式で学習できるが、こちらは“新装版”ではないため、標準編のように2色刷りにはなっていない。
入試によくでる数学(有名高校編)のおすすめの使い方
進学塾などで難問の解き方を訓練している場合は、解説をかくして例題に挑戦してもよい。
塾で訓練していない場合は、見たこともない問題が大半と思われるので、まずは解説を読んで解き方を理解するとよい。
例題の解説を参考に、類題に挑戦する。
本書はあくまで典型パターン問題の解法をマスターするための問題集であるため、解けなかった例題や類題は解けるようになるまで何度も周回することが最重要となる。
本書に掲載された問題の中で、整数や1次不等式は受験する高校によって出題の有無がかなり異なる。
志望校の過去問などを確認した上で取り組むべきかを決めることをおすすめする。
入試によくでる数学(有名高校編)の目次と問題数
入試によくでる数学(有名高校編)に掲載されている221問の例題・類題は以下の通り。
1~6 整数
7~8 分数
9 循環小数
10~12 比
13 比の応用
14~16 比例と反比例
17 比例と反比例の応用
18~19 指数法則の応用
20 多項式の加減
22 分配法則
23~25 多項式の乗法
26~32 因数分解
33~34 因数分解の応用
35~38 式の値
39 整数解
40~42 平方根
43~44 平方根の計算
45~47 平方根と式の値
48 平方根の分母の有理化
49 平方根の小数部分
50 1次方程式の解法
51 等式の変形
52~57 1次方程式の応用
58~65 連立方程式の解法
66~75 連立方程式の応用
76~79 2次方程式の解法
80~82 2次方程式の解
83 2次方程式の共通解
84 2次方程式の重解
85 2次方程式と式の値
86 2次方程式と整数解
87 2次方程式の作り方
88 2次方程式の解と係数
89~95 2次方程式の応用
96 不等式の性質
97 式の値の範囲
98 1次不等式の解法
99 1次不等式と方程式
100~104 1次不等式の応用
105 点の座標
106~115 1次関数
116~117 1次関数と面積
118 1次関数に内接する図形
119 1次関数と動点
120~122 2次関数
123~125 1次関数と2次関数
126 2次関数の接線
127~131 2次関数と面積
132 2次関数と回転体
133 2次関数と正三角形
134 2次関数と動点
135~136 角
137 二等辺三角形の性質
138~139 平行線と比
140~142 相似
143 相似と三角形
144 相似と台形
145 相似と平行四辺形
146 相似と面積の二等分
147~148 相似と補助線
149 メネラウスの定理
150 チェバの定理
151~152 相似と折り重ね
153 三角形に内接する正方形
154~155 角の二等分線
156 角の二等分線の方程式
157 外角の二等分線
158~159 中点連結定理
160~162 重心
163~165 円と角
166~167 4点を通る円
168~170 方べき
171 接弦定理
172 トレミーの定理・他
173 三平方の定理
174~175 三角形に内接する円
176 三角形の内接円と外接円
177 四角形に内接する円
178 半円に内接する円
179~180 円の共通接線
181 三角形の3辺と面積
182 三角形の高さと面積
183 立体の高さと体積
184 中線定理
185~190 特別角
191 二等分線の長さ
192~196 最短距離
197 等高な三角形の面積
198 図形の拡大
199 1角を共有する三角形の面積比
200 多角形の面積比
201~203 円と面積
204 等積変形
205 軌跡
206~207 回転体
208 円すいと球
209 直方体の対角線
210~212 立体の切断
213 正四面体
214 立体と式
215~220 確率
221 記数法
問題編ページ数 223ページ
別冊解答ページ数 55ページ
(別冊解答は2段組)
入試によくでる数学(有名高校編)についてのQ&A
私立高校でも、偏差値が60以下の高校を目指す場合は標準編で十分すぎるくらいだ。
類書はあまりないが、難易度や例題・類題の演習形式自体は高校への数学1対1の数式演習(図形演習)とやや似ているのでこちらをおすすめしておく。