中学3年の中頃になって、これまで学習塾に通ってこなかったことを後悔しはじめる受験生は多い。
定期テスト程度であれば学校の授業や自習でも何とかなるかもしれない。
しかし、実力テストや模擬試験を受けはじめる頃になると、だんだん誤魔化しきれない差を感じるようになるのだ。
進学塾では何を教わっているのだろう?
今まで塾に通ってこなかった分の遅れをなんとか取り戻すことはできないだろうか?
そんな悩みを抱えた受験生に紹介したいおすすめの参考書が「塾で教わる数学の考え方・解き方」である。
目次
「塾で教わる数学の考え方・解き方」の特徴まとめ
難易度 | ★★★☆☆ | 入試仕上げレベル(偏差値60以上) |
問題数 | ★★★★☆ | 266+25題 |
内容 | 解説の詳しい問題集 | |
ページサンプル | なし | |
使用開始時期 | 中学3年の中盤以降 | |
楽天での評価 | ★★★★☆ | 星4 ⇒口コミ |
Amazonでの評価 | ★★★★★ | 星4.7 ⇒口コミ |
「塾で教わる数学の考え方・解き方」の難易度と到達レベル
本のタイトルに「塾で教わる」とあるが、これは進学塾の難易度別クラスで真ん中くらいのクラスで教わる内容を想像するとよいだろう。
進学塾の最上位クラスで教わるような内容を期待するのであれば、「塾技100」の方をおすすめする。
単純な計算問題から、なかなか解き応えのある入試過去問まで、幅広いレベルの問題が掲載されている。
また、問題にはすべてA・B・Cのいずれかの難易度評価が付けられているため、学習状況に応じて解く問題を選定できる。
「受験初期に単純な計算問題を復習したい場合はAのみを解き、受験後半で応用力を鍛えたい場合はB・Cのみを解き直していく」などの使い方が可能だ。
難易度Aの問題を解くことで各分野の簡単な復習ができるうえ、解説やヒントなども詳しいため、特に予備知識がなくても取り組むことができるだろう。
また、この参考書1冊を完璧に仕上げることができれば、偏差値65以下の高校では十分合格点がとれる。
「塾で教わる数学の考え方・解き方」のページ構成
全76テーマは、だいたい上に挙げたような4ページで構成されている。
1ページ目にタイトルと問題が掲載され、その右側に問題を解くためのポイントや公式、考え方が書かれている。
次のページには問題に対する詳しい解説が書かれている。
また、これら76テーマ以外に、各章末には「ハイレベル精選問題」が掲載され、この問題の解答は参考書の後ろの部分にまとめられている。
「塾で教わる数学の考え方・解き方」のおすすめの使い方
まずは左ページの問題に付けられたレベルを見る。
受験勉強の進行状況に合わせて簡単すぎる問題や難しすぎる問題はとばす。
次に問題だけを見て、解いてみる。
解ければ次に進んでOK。
間違っていれば、次のページの解答を確認し、忘れないうちに答案を再現する。
解答・解説は数ある参考書の中でもかなり丁寧な部類に入ると思われるので、じっくり読めば内容は理解できるはずだ。
解き方が分からないようなら、左ページのヒントを見ながら解いてみる。
ヒントを見た問題や、間違った問題は間をおいて必ず再度解いてみる。
解法を覚えるに値する良問が厳選されているので、問題を周回することは非常に効果的だ。
なお、次に上げるテーマについては都道府県や学校によって出題状況がかなり異なる。
- 整数の性質
- 不定方程式
- 作図
過去問で出題状況を確認した上で取り組むことをおすすめする。
「塾で教わる数学の考え方・解き方」の目次と問題数
問題は全5章、76テーマに分けて掲載されている。
各テーマの内容は次の通り。
第1章 数と式
1.単項式の乗除混合
2.多項式の加減
3.展開
4.因数分解
5~6.式の値
7.平方数
8.平方根の計算
9.平方根の応用
10.等式変形
11~12.文字式
13.式の証明
14~15.整数の性質
ハイレベル精選問題1
第2章 方程式
16.1次方程式の計算
17.連立方程式の計算
18.2次方程式の計算
19.3元連立方程式の計算
20~23.1次方程式の文章題
24~27.連立方程式の文章題
28.不定方程式
29~30.2次方程式の文章題
ハイレベル精選問題2
第3章 関数
31.1次関数の式を求める
32.変域・変化の割合(1次関数)
33.交点座標(1次関数)
34~37.1次関数の応用
38.2次関数の式を求める
39.変域・変化の割合(2次関数)
40.交点座標(2次関数)
41~45.2次関数の応用
ハイレベル精選問題3
第4章 図形
46~47.おうぎ形の計量
48.図形の移動
49.作図
50~51.立体図形
52~53.立体図形の計量
54~57.角度
58~59.合同
60~65.相似
66~71.三平方の定理
ハイレベル精選問題4
第5章 確率・統計
72~75.確率
76.資料の整理
ハイレベル精選問題5
問題数 266題
ハイレベル精選問題 25題
全ページ数 335ページ
全ページ赤と黒の2色刷り
「塾で教わる数学の考え方・解き方」についてのQ&A
各テーマごとに中学何年生で習う内容かが明記されているため、中1や中2でも使用可能だ。
ただし、掲載されている問題の多くが入試の過去問から採用されたものであるため、定期テスト対策と言うよりは入試の準備として使うのが主になるだろう。
しかし、すでにこちらの公式サイトにて正誤表が公開されているので、参考にして頂きたい。
(2021年2月現在で誤りの箇所は問題221の1問のみ。)
第1刷の誤りということで、最新刷では修正されているのかもしれない。
「塾で教わる数学の考え方・解き方」を使うのに向いている人まとめ
- 進学塾で習う数学の内容に興味がある
- 基本から応用まで、幅広い難易度の問題が載った参考書を探している
- 問題の解説は詳しいほうがいい
- 入試対策の問題集は1冊で済ませたい