志望校のレベルは高いのに、実力が伴っていない。
課題が山積みで何から手を付けていいか分からず途方に暮れている。
にもかかわらず、入試までの期間が残り少なく、色々なことに手を出している余裕はない。
こんな受験生におすすめの参考書が、旺文社から出版されている「上級問題集(数学)」である。
この問題集は、同程度のレベルの高校入試参考書に比べ、問題がやや少なめになるよう厳選されている。
類書に比べると1冊を完成させるための労力は少なく、入試までの期間が少ない受験生や、他教科が忙しくて数学に十分時間が割けない受験生にも取り組みやすい問題集となっている。
ここでは、「上級問題集(数学)」の特徴や使い方などについてまとめていきたいと思う。
目次
「上級問題集(数学)」の特徴まとめ
難易度 | ★★★★☆ | 入試仕上げレベル(偏差値60以上) |
問題数 | ★★★☆☆ | 237題+模擬試験3回分 |
内容 | 演習中心の問題集 | |
ページサンプル | なし | |
使用開始時期 | 中学3年の中盤以降 | |
楽天での評価 | ★★★★☆ | 星4.5 ⇒口コミ |
Amazonでの評価 | ★★★★☆ | 星4.2 ⇒口コミ |
「上級問題集(数学)」の難易度と到達レベル
問題の難易度はやや高めで、偏差値60以上の高校を目指していない場合はまったく取り組む必要のない問題集となる。
公立中学の授業・定期テストレベルに比べるとはるかに問題のレベルは高く、進学塾の最高レベルクラス程度の内容を扱った参考書となっている。
似たような難易度の問題集に、「最高水準問題集(高校入試数学)」や「数学難関徹底攻略700選」等があるが、これらの問題集に比べると解説の分量が多く、非常に丁寧に詳しく書かれている。
そのため、塾などで予備知識を習っていなかったとしても、解説をしっかり読み込むことで解き方を理解することは可能であろう。
分量(問題数)は抑えられているものの、必要な問題はしっかりと厳選されている。
掲載されている問題がしっかり解けるようになれば、偏差値70未満の高校入試であればほとんど困ることはないだろう。
「上級問題集(数学)」のおすすめの使い方
問題はざっくりとではあるが分野別に配列されているので、苦手分野や学習済みの分野から手を付けていくとよいだろう。
作図や資料の活用・標本調査分野については、志望校によって全く出題されないような場合もある。
過去問で出題傾向を確認したあと、必要に応じて取り組むとよいだろう。
問題は厳選されているため、重複や繰り返しが少ない。
そのため、問題集を1周しただけではなかなか解法が覚えきれないだろう。
解けなかった問題にしっかりと印をつけ、自力で解けるようになるまで何回も周回する必要がある。
上級問題集には、入試でよく出題されがちな問題に「よくでる」マークが付けられ、やや難しめの問題には「難」マークが付けられている。
入試までに余裕がない場合は、「よくでる」マークの問題のみを解いたり、「難」の付いた問題はとばしたりするとよいだろう。
「上級問題集(数学)」の目次と問題数
1.数の計算、性質 20題
2.式の計算、利用 18題
3.1次方程式、連立方程式 22題
4.2次方程式 21題
5.比例と反比例 6題
6.1次関数 14題
7.関数y=ax2 18題
8.作図 8題
9.角度 9題
10.三角形 12題
11.四角形 11題
12.多角形 5題
13.円 15題
14.空間図形 23題
15.場合の数、確率 19題
16.資料の活用、標本調査 8題
17.融合問題 8題
模擬試験 3回分 7×3=21題
合計問題数 237題
問題編ページ数 103ページ
別冊解答ページ数 176ページ
別冊解答は2段組で非常に詳しく書かれている。
類書である「最高水準問題集(高校入試数学)」と比べると、問題数は上級問題集のほうが30題ほど少ないが、解説のページ数は40ページ以上多い。
「上級問題集(数学)」についてのQ&A
しいて違いを言うなら、上級問題集の方が問題数が少なく、問題の解説は詳しい印象だ。
入試まで時間に余裕がない場合は、上級問題集をおすすめしたい。
また、入試までにある程度余裕がある場合は「最高水準問題集(高校入試数学)」や、さらに掲載問題数・網羅性の高い「数学難関徹底攻略700選」などをおすすめしたい。
「上級問題集(数学)」を使うのに向いている人まとめ
- 難関私立・国立高校を目指している
- 入試までの期間が少なく、数学に割ける時間も少ない
- 問題の解説や式変形が詳しく書かれた分かりやすい参考書を求めている